ファイル暗号化ソフト 「暗GO」
「暗GO」は強力な暗号化アルゴリズムを用い、個人が日常的に使う時の操作性を第一に設計した、
Windows用のファイル暗号化ソフトです。使い方は
至ってシンプルで、ファイルやフォルダ(複数選択可)を「暗GO」のアイコンや、起動した「暗GO」上にドラッグ&ドロップして、暗号化、復号化すること
ができます。また、乱数を用いて、同じファイルを暗号化しても、暗号化ごとに違ったファイルになるよう工夫しています。フォルダごと暗号化したり、ハード
ディスクからUSBメモリーにコピーして暗号化したり、メールの添付ファイルで秘密事項を送りたい場合などに最適です。暗号化されたファイルは、暗号化時
に用いたパスワードを知らなければ、元にもどす事はできません。
暗号化は、256bitブロック暗号方式のオリジナルもので、パスワードは半角64文字まで入力できます。
個人が使うのであれば、必要最小限の機能をそなえ、シンプルで操作性の良いこのソフトが最適です。このソフトが、個人情報の保護に貢献できることを希望し
ます。
開発言語は、元はActiveBasicでしたが、そのソースコードをCに変換しました。
暗号化アルゴリズムの特徴
- 乱数ベクトルを用いて、暗号化のためのベクトルを暗号化のたびに変えますので、同じパスワードで同じファイルを暗号化しても、
違ったファイルに暗
号化されます。「暗GO」では、乱数ベクトルを暗号化ファイルに書き込み、それを使って復号します。さらに、CBCモードで暗号化しています。これらの工
夫により、元のファイルの内容や、パスワード、暗号化ベクトルが推定されるのを防いでいます。
- Cソースに含まれている定数を変えることによって、鍵長をいくらでも長くすることができます。「暗GO」では、鍵長を半角64文字
(512bit)としました。
- 「暗GO」では半角64文字分の512bitのパスワードを、乱数「無限階層法」を用いて1280bitに拡大しています。した
がって、暗号化されたファイルを直接に解読しようとすると、1280bitの暗号強度があります。これにより安全性が格段に高まっています。
- 暗号化アルゴリズムの核となる部分は、2n
より小さい負でない整数x,yの積を 2*x*y+x+y mod 2n
で定義すると、この積に関して群をなすことを用いています。xを平文、yを暗号化キーとしてxとyの積を計算して暗号文を作り、暗号文にy-1
を掛ければxに復号することができます。さらに、下位bitを混ぜるために、bitをシフトしたものとの排他的論理和をとっています。
- まず最初に平文と乱数「無限階層法」との排他的論理和をとり、その後ブロック暗号化する、ストリーム暗号とブロック暗号のハイブ
リッド方式です。乱数、ブ
ロック暗号それぞれ単独でも乱数検定を通りますから、それをハイブリッドしたものは、世界最強レベルの暗号と確信しています。
暗号化概念図
「暗GO」の特徴
1.ファイルやフォルダ(複数選択可)を「暗GO」のアイコンや、
起動した「暗GO」上にドラッグ&ドロップして、暗号化、復号化することができます。
2.ファイルを圧縮しアーカイブ(1つにまとめる)して、暗号化することができます。メールの添付ファイルとして送るときに便利です。
3.自己復号実行ファイルが出力できますので、「暗GO」がなくても復号化することができます。
4.「送る」フォルダに「暗GO」を登録する機能があり、ファイルを右クリックして、「送る」メニューから「暗GO」が起動できます。
5.ファイル復元ソフトでは復元できないようにする、ファイル消去機能があります。
6.ファイルからパスワードを作成する機能があり、ファイルをキーとして使えます。
7.暗号化ファイルを「暗GO」があるフォルダに作る機能があり、例えばUSBメモリーに「暗GO」を置いて、そこに暗号化ファイルを作ることができま
す。
8.パスワードは半角64文字(日本語文字32字)まで入力できます。パスワードの確認表示機能があり、長いパスワードも入力し易くなっています。
9.暗号化時にファイル名をでたらめに変える機能があり、元のファイル名を分からなくすることができます。
10.同じファイルを暗号化しても、暗号化ごとに違ったファイルになるように、乱数を用いて工夫していますので、極めて安全です。
11.暗号化法は、ストリーム暗号と256bitブロック暗号のハイブリット方式という、極めて強力なものです。
長いパスワードを用い
れば、どんなスーパーコン
ピュータでも解読できないと確信しています。暗号化したファイルの安全性の確認するために、全てのビットが0であるファイルを、「暗GO」のブロック暗号
部分だけで暗号化したファイルに対して、NISTの乱数テストを行った結果を下記に掲載しました。
拡張子exeで暗号化した場合は,複数のexeファイルを一括して復号することはできません。個々のexeファイルをクリックして復号
して下さい。
パスワードの安全性は、文字の出現頻度を調べ、エントロピーの考え方で求めています。パスワードに含まれている単語などは調べていない単純なアルゴリズム
ですので、目安程度と考えて下さい。もっと正確にパスワードの安全性を調べるには、安全性の算出の根拠が理論的で明らかな別のツールをお探し下さい。
この暗号化アルゴリズムや「暗GO」に弱点が見つかりましたら、メールにてぜひ御連絡下さい。
また、フリーソフトとして公開しますので、このソフトを使用しての損害の賠償には一切応じられません。
Windows
Vista ,7で使用する場合
動作設定の『拡張子angを「暗GO」に関連付ける
』は通常の起動では設定できません。「暗GO」のアイコンを右クリックし『管理者として実行』で「暗GO」起
動して設定して下さい。
暗GOを「Program Files」フォルダにインストールした場合、動作設定の『ファイルを「暗GO」があるフォルダに
作る』をチュックすると、暗号化ファイルが
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Program Files\angou
のフォルダに作成されてしまいますので、この項目はチェックしないで下さい。 なお、\AppData
が「隠しフォルダ」になっているときに\AppDataフォルダを表示するには、コントロールパネルの「フォルダオプション」の「表示」タブ
で「すべてのファイルとフォルダを表示する」にチェックを入れて下さい。
暗GO 主な改版履歴
- ver.1.95 2010/06/20
- ファイル名がunicodeのファイルを暗号化しようとするとき、暗GOが停止する不具合を直した。ただし、ファイル名がunicode
のものは
暗号化できない。
- 内部の圧縮ライブラリのzlibを1.2.5にバージョンアップした。
- ver.1.94 2008/07/21
- 暗号化、
復号化速度を改善した。
- 設定ファ
イル(angou.ini)が、
「暗GO」があるフォルダにある場合は、そちらを優先して読み込むようにした。
- ver.1.93 2008/06/15
- ファイルからパスワードを作成する機能をつけ加えた。
- 暗号化ファイルのFileTime(タイムスタンプ)を元のファイルのFileTimeと同じにできるようにした。
- Windows Vistaに対応するため、設定ファイル(拡張子.iniのファイル)の保存先をAppData
フォルダに変えた。
- ver.1.92 2007/02/3
- ver.1.91 2006/01/7
- ver.1.90 2006/12/26
- ファイルを圧縮できるようにした。
- ファイルをアーカイブ(1つにまとめる)できるようにした。
- 削除時にファイルに乱数を書き込めるようにした。
- いくつかのバグを直した。
- ver.1.80 2006/12/3
- 暗号化、復号化の途中で中止できるようにした。
- 暗号化後にファイルを関連付けで実行できるようにした。
- 処理終了後に、「暗GO」を自動的に終了できるようにした。
- 削除時にファイルにゼロを書き込むかどうかの選択ができるようにした。
- 「暗GO」を最前面に表示するかどうか選択できるようにした。
- Enterキーで暗号化、復号化ができるようにした。
- ver.1.7 2006/10/21
- パスワードを、半角64文字まで入力できるようにした。
- 暗号化前のファイルのタイムスタンプを、暗号化後のファイルに組み込んだ。
- 拡張子angのファイルは暗号化しない仕様に変えた。
- 「暗GO」にドロップしたファイルを1つだけ表示するようにした。
- 前のバーションとは暗号化に互換性がありませんので注意して下さい。
- ver.1.6 2006/10/08
- 「暗GO」のショートカットを「送る」フォルダに作成する機能を付けた。
- 拡張子angのファイルをクリックしたとき、復号の画面が起動するようにした。
- ヘルプファイルを付けた。
- ver.1.5の復号化フォームのパスワード入力で、全角が入力ができないバグを修正した。
- ver.1.5 2006/09/19
- 拡張子angを「暗GO」に関連付ける機能を追加した。
- インストーラを、軽微なバグを修正したものに変更した。
- ver.1.4 2006/09/10
- パスワード確認ボタンを付け、全角のパスワードが入力できるようにした。
- インストーラを添付した。
- デザインを少し変更した。
- ver.1.3 2006/09/03
- 自己復号実行ファイルを出力できるようにした。
- 「暗GO」本体の表示位置を調整した。
- ver.1.2 2006/08/26
- 暗号化をストリーム暗号とブロック暗号のハイブリッドにした。
- 既にあるファイルへの上書きを防ぐために暗号化を中止したときも、プログレスバーが進むように修正した。
- 前のバーションとは暗号化に互換性がありませんので注意して下さい。
- ver.1.1 2006/08/22
- 開発言語をactivebasicからcに変更してリリース。
- メッセージの一部で「暗号」のところを「復号」となっていたバグを修正。
- ver.1.0 2006/07/17
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